靴の修理を頼まれたので今回は革のハギレを使用した修理をご案内します。
依頼品はこちらです。
元々の中敷きの素材が良いものではなかったようで、摩擦でボロボロになっています。
外観はほとんど新品に近いのですが、中がみっともない状態になっています。
まず、中敷きを剥がす作業から行います。
接着剤でついているので端の方から剥がしていきます。
薄い中敷きだったので剥がしている途中敗れてしまわないようゆっくり慎重に剥がしていきます。
多少、靴本体側にへばりついていても気にする必要はありません。
剥がした中敷きがこちらです。
非常に耐久性ない素材が使用されているのがわかります。
こちらを本皮に変えたいと思います。
100円ショップなどでも、中敷きは売っていますが、耐久性はありません。男性用ですがこれまで何種類か購入して実際に使用してみましたが、どれもすぐにダメになりました。
革のハギレを使用し修理を行いたいと思います。
今回使用したハギレは180円の牛革ハギレで使用したのは1/3くらいです。よって材料の値段は60円ほどでしょうか。
100円ショップより安いです。しかも本皮なので耐久性は抜群です。
さきほど剥がした中敷きをつかって、型取りします。
周囲に銀ペンで切り取り線を記入
ハサミで切断
汚れ防止のために、表面にレザーフィックス(またはレザーコート)をぬっておきます。
次に接着剤を塗ります。(G17 革用ボンド)
まず靴の中に接着剤をぬります。周囲にボンドがつかないよう気おつけながら塗ります。
続いて中敷きにもボンドを塗ります。
貼り付け作業ですが、この作業が今回一番手間取りました。
最初靴の奥側(つま先側)から貼り付けようとしましたが、上手く出来ず、奥に中敷きを入れようとする過程で、奥まで行かない途中部分でどうしてもボンド同士がくっついてしまい。なかなか奥まで入れらませんでした。
それで手前(かかと側)を貼り付け、位置を固定し、つま先部分へと貼り付けていきました。
間口が広い靴だったので貼り付けも比較的簡単でしたが、狭い靴だと難易度が上がると思います。
素材自体は本皮のため耐久性は抜群だと思います。
費用もほとんどかからず修理ができました。
ボンド G17 170ml #13041